




このアメージング・グレイスは何回聞いても飽きない、むしろ聞く度に
いろいろな思いを感じさせてくれる。
歌手で思い浮かべるのは天使の歌姫になった「本田美奈子」「ヘイリー」
「ナナ・ムスクーリ」などである。
いずれの歌手も声量があり感動を与えてくれる。
当バンドでもレパートリーとなっており、モアナ・ヨシエちゃんの素晴らしい
歌声が聞かせてくれる。
作詞者はジョン・ニュートン。イギリスで生まれたが、移民の苦難の歴史を物語る歌
としてアメリカでは第二の国歌とも言われているゴスペルソング。奴隷商人でもあった
ジョン・ニュートンの自伝を通して誕生の秘話を描く。
Judy Collins - Amazing Grace
アメイジング・グレイス ジュディ・コリンズ
Judy Collins - Amazing Grace 歌詞1975年
作詞者はジョン・ニュートン (John Newton)。作曲者は不詳。
1.作詞は奴隷船の船長
ゴスペルソングの中でも特に親しまれている歌であるが、この歌にはドラマティックな
物語が秘められている。
黒人奴隷たちによって、自分たちの救いの歌として歌い継がれてきたこの曲の
作詞者ジョン・ニュートン(17251807)は、もとは奴隷船の船長で、ところが数奇な
運命をたどり、最後はイギリスで牧師になったのだ。
2.ジョン・ニュートンの半生
地中海航路の船長の息子として、ロンドンで生まれ、母はジョンが牧師になることを
願って3歳から教育をし、4歳で聖書や賛美歌などを、6歳からラテン語教えた。
しかし、その母を7歳前に亡くし、11歳から父の職業を継ぎ船員にる。
ジョンが22歳の時、イギリスに帰る船上で嵐に遭遇、母を亡くしてから宗教心も忘れ、
キリスト教の信仰を馬鹿にし、放縦な生活をしていたのだ。
しかし生命の危険を感じるほどの激しい嵐に遭い、心の底から神に救いを求めたのだ。
それでも、奴隷船の船長をし奴隷の売買を続けてたが、次第に良心が目覚め、30歳
には船長をやめた。
1764年ジョンが39歳の時、小さい町の牧師になり、16年後ロンドンの大きな教会の
牧師として26年間過ごした。
3.歌詞に込められた思い
Amazing Graceの1番の歌詞にある「wretch」は、「無頼漢、ろくでなし」という意味で、
奴隷商人だったジョン自身の姿を表している。
ところが、黒人奴隷たちは「a wretch like me」を自分のことだと受け止め、神を信じさえ
すれば、自分のように取るに足らない者でも救われると解釈し、ひそかに歌い継いで
いったと言われている。
それも低い声で、呟くようにように、アカペラで。なぜなら、彼らには楽器を使うことを禁止
されていたために、無伴奏で歌うしかなかったのだ。
声高に歌えるようになったのは、ここ数十年のことなのだ。
1970年、フォーク歌手ジュディ・コリンズがアカペラで歌い、アルバム
「Whales & Nightingales」に収1971年,ビルボード・ホッ100で15位となった。
1972年にはイギリスのバグパイプバンド、ロイヤル・スコッツ・ドラゴン・ガーズ
(Royal Scots Dragoon Guards)がカバーし、ビルボード・ホット100で11位となった
(邦題は「スコットランドの夕やけ(至上の愛)」)。
日本語訳は次のようだ。
驚くほどの神の恵み
なんと甘美な響きだろう
救いの手は私のような
下劣な者にさえも差し伸べられる
道に迷っていた私を
今、神は見い出してくれた
盲いていた私だが
今こそ見ることができる
その恵みは私の心に
恐れを教えてくれた
その恵みは私を
恐れから解き放ってくれた
私が初めて信じたとき
その尊き恵みがもたらされた
多くの危難、苦しみ
そして誘惑を経て
私達はここまで来た
この恵みは平安を
与え続けてくれた
この恵みは
私達を故郷の地まで
導いてくれるだろう