












ハワイはリゾート地として華やかな一面もあるが、その裏ではエネルギーと言う難問を
抱えている。現在の石油依存ではコストがかかり過ぎ、将来に不安を残している。
そこで自然エネルギーへの本格参入が急務となってきている。
NELHA(ハワイ州立自然エネルギー研究所)の歴史は、1973年のオイルショックを機に、
石油に依存しないエネルギーとインフラを開発しようと翌年ハワイ州政府が keahole
point の322エーカーの土地に設立された時から始まった。
現在ハワイでは自然エネルギーの依存度は10%であるが、それを40%までにしようと
している。
NELHAは、海洋深層水について世界で最も長い研究実績を持っていて、海洋資源利用の研究所。
コナ空港のすぐ隣にあり、ここにはアメリカを中心に、日本の企業をふくめ、現在34社がはいり、
海洋技術研究の最先端の取水、ろ過、再生可能エネルギーの研究開発がおこなわれ、
250人がグリーンカラージョブに従事している。また、くみだされた海洋深層水を使った水や塩、
サプリメントの研究製造、魚介類の養殖なども行われているのだ。
ビジターセンターはエネルギー効率に優れ、冷暖房は、ソーラー煙突という仕組みを使っている。
屋根にひかれた銅版が太陽の熱であたたまり、その熱を煙突を使って放出すると同時に、
海洋深層水をくみ上げ、床を冷却する仕組みになっていると言われている。その為、クーラーは
入っていないのに、室内はとっても涼しいと言う。
ハワイイ島は、太陽熱、地熱、風力、バイオマス、海洋エネルギー等の再生可能エネルギー資源
の世界有数の宝庫でもあるが、いま最も注目されているのが、なんといっても「水素」!豊富に
ある水資源を電気分解させ水素を生産することによって、ハワイは水素社会への移行を法律で
宣言している。その理由として・・・
■発電や輸送に使用されるガソリンやディーゼル等の輸入された化石燃料に対するハワイの依存度
を削減し、その結果、ハワイイのエネルギー安全保障が向上する。
■島内で生産された再生可能な水素を用いた家庭や職場でのエネルギー生産を促進することにより、
エネルギーの自給自足、しいては、経済が自給自足可能となる。
■CO2の削減に貢献する
■エネルギーと輸送コストを低下させることにより、ハワイでの商業コストを削減する。