










胡弓(こきゅう)は日本の弦楽器。
胡弓が最初に文献に現れるのは江戸時代初期であり、三味線と比較するとやや遅い。
その起源は諸説があり定かではない。中国の二胡など胡琴系楽器とはやや縁が遠く、
むしろ東南アジアの楽器に近いのではないかという説や、南蛮貿易によりもたらされた
ヨーロッパのレベックやヴィオールに起源を求める説もある。当初は門付などの民俗
音楽に用いられていたようだが、一説によると三味線音楽の祖である石村検校も胡弓
の名手だったという。また、八橋検校と親交のあった藤本箕山が1678年に著した
『色道大鑑』には、八橋検校によって胡弓の弓が改良され音色が著しく変わったことが
書かれている。このように、地歌・箏曲の成立とほぼ同時に当道座の盲人音楽家たち
によって胡弓が演奏されていたことが分かる。また、初期の胡弓は胴が丸形をしており、
三味線とは異なった形をしていたが、江戸時代中期までにはほぼ三味線と同形となり、
形が定まった。
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