



















カノエ・ミラー(Kanoe Miller)・・・
フラダンサー・カノエミラーは1973年度のミス・ハワイに。彼女が舞うフラに、観客は
ため息をもらす。フラを始めたのは13歳の時。3人の娘をフラ教室に通わせていた母が、
姉妹の中でフラに魅了されたのは、カノエ・ミラーだけだった。フラの動き、チャントには
意味があり、それらを理解し踊りで表現することがダンサーの使命だと語る。彼女は
競技会で勝つフラではなく、自己表現としてのフラを師から学んだ。レッスンでは、
ハワイ語の詩を英語に直すだけでなく、その内容を自分達の生活体験と関連づけて
解釈し、皆の前で発表することが義務づけられた。ストーリーテラーとなるための、
必要な修行だったのだ。十代の頃、カノエは2つの夢を同時に追いかけていた。
一つはフラダンサー
になること、そしてもう一つはモデルになること。しかし「フラを踊るなら、長い髪と
ナチュラルメイクは必須。と言われモデルはあきらめた。その後、両親の強い勧めで
応募したミス・コンテスト。地区予選を勝ち抜き、あっという間にミス・ハワイの座を勝ち
取った。ミス・ハワイになったカノエの人生は変わった。各地に飛び回り、日本へ親善
大使として旅行する機会も何度もできた。後に知り合った夫との結婚生活も、27年間
ずっと安定している。そのカノエが心から愛してやまない仕事はフラダンサー。
彼女にとっての神聖な場所、ハレクラニでのパフォーマンスは、驚くべきことに30年も
続いている。
ハワイの大地を愛し、敬う気持ちを込めて踊ると言う。しなやかに表情を作る指先の
向こうに、刻々と色を変える空と海が続く。彼女とハワイの自然が見事に溶け合い、
完全なる美の世界を創り出している。
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