













馬頭琴とはモンゴルの遊牧民の間に古くから伝わる、二弦からなる弦楽器。
弦は馬のしっぽの毛を束ねてできていて、やはり馬の毛を張った弓で弾く。
モンゴル語では「モリン・ホール」馬の楽器、と呼ばれている。
モンゴルでは古くからモンゴル民謡の伴奏のために用いられてきた。
もちろん今でもモンゴルの人は馬頭琴が大好きだ。
モンゴルでは馬頭琴は縁起のよい楽器と考えられている。
つまりモンゴルでは「幸運」のことを「ヒーモリ」(風の馬)と呼ぶ。
馬頭琴を弾くと、その家にさいわいが訪れると考えられていて、宴会やお祝い
事で弾いたりと、暮らしの中での出番も多いと言う。
近年では独奏曲も増え、また、最近では楽団やバンドなどの複数の編成で演奏
される機会も増えるなど、新たな可能性を探る試みも盛んだ。
現在モングルでは馬頭琴奏者が約2,000人ほどいて、政府も力を入れてい
ると言う。
日本にはモンゴルからセーンジャーが来日し若き馬頭琴奏者として活動している。
彼は内モンゴル自治区ホルチン草原の生まれ。日本に来て10年になると言う。
日本語も流暢だ。この馬頭琴の言われについて「スーホの白い馬」が原点に
なっていると言う。
その昔白馬を大切にしている牧童がいた。ある時馬の長距離レースでその白い
馬が王様の目にとまり取られてしまう。これを知った牧童はこっそり馬を取り
返そうとしたが見つかり馬は殺されてしまう。嘆き悲しんだ牧童は白馬のあら
ゆる部分を使い馬頭琴を作ったとされる。従ってその音色も哀愁を帯びている。
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