
















フイリップ・クーテフはブルガリアの作曲家、合唱指導者のフィリップ・クーテフが
組織した合唱団。クーテフは1903年生まれ。軍楽隊楽長を務めた後、44年の共産
主義革命を機に民族音楽の指導を委ねられる。51年に国内から民謡歌手や器楽奏者を
集め国立楽団を設立。なかでも附属合唱団の歌唱スタイルはブルガリア国内の多くの合
唱団のモデルとなり、世界で“ブルガリアン・ヴォイス”ブームを引き起こした。82
年のクーテフ死後、妻マリアが合唱団を率いている。
ブルガリア国立合唱団の歌の最も大きな特徴は、西欧流の合唱がメロディーの美しさ
によるのに対して、ブルガリアのそれはいくつもの声のぶつかり合いが、メロディーだ
けでなく、複雑でパワフルな音響空間を作り上げてしまうことにあるといえるでしょう。
それはアフリカの太鼓の文化が生み出した複雑なリズムの組み合わせ「ポリリズム」
のヴォーカル版ということも言えるのかもしれない。
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