ファドは、ポルトガルに生まれた民族歌謡。
ファドとは運命、または宿命を意味し、このような意味の言葉で自分たちの
民族歌謡を表すのは珍しい。1820年代に生まれ、19世紀中ごろにリスボンの
マリア・セヴェーラの歌によって現在の地位を得た。
イタリアにカンツォーネ、フランスにシャンソン、アルゼンチンにタンゴ、
ブラジルにサンバがあるように、ポルトガルにはファドがある。
主に「Casa de Fado」と呼ばれる(または「Casa do Fado」)レストラン
などで歌われる大衆歌謡で、主にポルトガルギター(ギターラ)と現地では
ヴィオラと呼ばれるクラシック・ギター(スチール弦使用)、
(時には低音ギター(ヴィオラ・バイショ)が加わる場合もある)で伴奏される。
日本では、ファドは女性が歌うものとの認識が強いようだが、実際には性別に
関係なく歌われる。また、ファドは暗く悲しいものだという誤解をもって紹介
されることも多いが、我が町を賛美したり、街のうわさ話などを題材とした陽気
なファドも数多くある。
スポンサーサイト