タンゴの生まれたブエノスアイレスという街。19世紀末のブエノスアイレスは、
国際貿易港としてかなり栄えた。アルゼンチンという国は、広大なパンパ(平原)を
持った国だけあり、穀物や牛肉などの大輸出国として栄えていたのだ。穀物の収穫など
仕事も山のようにありましたから、ヨーロッパの貧しい国や地方から渡ってくる出稼ぎや
移民も後を絶えなかった。
ブエノスアイレスの街は繁栄を極めていたので、表通りにはヨーロッパばりのきらびやかな
カフェや店が建ち並び「南米のパリ」とまで言われるようになった。
タンゴが生まれたのは、ブエノスアイレスのボカ地区と言われる一角だと言われている。
このボカ地区は、港町ブエノスアイレスの中でも、このような貧しい「裏町」、このボカ地区の、
貧しい労働者や娼婦たちのたむろするカフェで、ギターを伴奏に踊られていたのがタンゴだと
いうわけです。まさにカオスの中から生まれた音楽なのです。
スポンサーサイト