


タイの民族楽器にはいろいろあるが代表的なものは「ラナート」だ。
何んとも言えないオリエンタル風な音色がぴったりである。
歴史的には奏者として「ソーン師」が有名である。これには2種類ある。
ラナ-トエ-ク
この楽器は拍子木であるクラップから発展したとされている旋律打楽器。
元はクメールもしくはカンボジアから入ってきたと考えられている。
音程は鍵盤の下部の両端に付けられた蜜蝋と鉛の混合物を溶かして
取り付け調節する。元々鍵盤部分は竹で作られていたが、後にチークなど
の硬木が使われるようになった。鍵盤は21~22あり、楽器全体の
長さは約120cm。この種の楽器はジャワ、モン(北タイのランプーンの地
にあったモン族の国)、ミャンマーにもありミャンマーではパッタラーと呼ば
れている。この楽器はアンサンブルの中ではリーダー的な存在。
ラナ-トトゥム
ラナートエークより派生し、ラーマ3世時代(1824~1854)に作られた楽器で、
ラナートエークより低い音がでる。鍵盤のサイズも全体的にラナートエークより
大きく全体の長さは約124cm、幅22cmで鍵盤は17~18個ある。
アンサンブルの中でこの楽器はスキップや休符を多用し、旋律を面白くする
道化師的な役割を持っている。
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