
ピンクイルカは縁起が良いとされているが、はたしてどんな魚なのか。
アマゾンカワイルカ (Inia geoffrensis) は、哺乳綱クジラ目アマゾンカワイルカ科
アマゾンカワイルカ属に分類されるイルカ。本種のみでアマゾンカワイルカ科
アマゾンカワイルカ属を形成する。 Botoとも呼ばれる。
南アメリカのアマゾン川水系(オリノコ川含む)に固有の種である。
カワイルカとしては最も大きい種類である。 生息域はマイルカ科のコビトイルカと
ほぼ同じであるが、外観が全く異なるのでアマゾンカワイルカと混同するおそれはない。
別名が多く、IUCNが挙げているものとしては、Amazon Dolphin(アマゾンイルカ)、
Boto Vermelho、 Boto Cor-de-Rosa、Bouto、Bufeo、Dauphin de l'Amazone、Inia、
Pink Dolphin(ピンクイルカ)、 Pink Freshwater Dolphin(淡水ピンクイルカ)、
Pink Porpoise(ピンクネズミイルカ)、Toninaがある。
アマゾンカワイルカの体色は様々である。 明るいピンク、暗い茶色、灰色、クリーム色
などがある。 成体の典型的な体長は2.5m、体重は150kgである。 胸びれは体長の割り
には大きく、後方に湾曲している。 背びれはなく、背中には進化の痕跡として凸凹の
瘤(こぶ)がある。 口吻は細長く、上下の顎には25から35対の歯がある。 前歯は鋭く
尖っているが、奥歯は前歯よりも平らである。 前歯は餌を捕え、奥歯はそれをすり潰す
働きがある。 川底に生息するカニや小魚を食べる。小さなカメを食べることもある。
通常は単独ないし2頭で行動することが多く、3頭以上の群を成して行動することは少ないが、極めて稀に20頭程度の群を成すこともある。
他の多くのイルカとは異なり頚椎の骨が互いに固定されていないため、頭部を広範囲に動かすことが可能である。 眼は小さいが視力は良く、下方向を除いて(膨らんだ頬が視界を遮る)良く見渡すことができる。
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