
























石本 美由起(1924年 - 2009年)は、広島県出身の作詞家。昭和の歌謡界を代表する
作詞家の一人である。本名は美幸。
幼少から喘息を患い、家に閉じこもるような生活を送る。そばにある文学は全て読んだが、
なかでも北原白秋やゲーテを読みふけった。1944年、海軍大竹海兵団に入隊するが、
すぐ体調を崩して岩国海軍病院に入院。慰問に来た東海林太郎の歌声に戦争に傷ついた
兵士たちが瞳を輝かせるのを見て歌の魅力を知った。戦後、作詞を始め、高橋掬太郎が
主宰する歌謡同人誌『歌謡文芸』に投稿を始める。夢中になった白秋の詩『思い出』の中の
一篇「ザボンのかげ」からインスピィレーションを得て「長崎のザボン売り」という詩を書き、
同人誌に投稿すると、作曲家江口夜詩の目にとまり、1948年に小畑実の歌でレコード発売
され大ヒットした。1950年暮れ、東京に住まいを移し、キングレコードの専属となって作詞家
としてのスタートを切る。
晩年は糖尿病に悩まされた。2009年病気のため横浜市内の病院にて逝去。85歳没。
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