






ハワイの観葉植物に「ティーリーフ」がある。フラの時のスカートには欠かせない
植物である。常に生の葉を使えるところがハワイの強みだと思う。
この他、レイ、それを搾って草木染めにも使われる。
ハワイで時折、バックミラーにティーリーフのレイを掛けている車を見かる。
ティーリーフは魔よけの意味があり、お守りとして掛けているのだ。
ポリネシア人が始めにハワイ諸島に運んできた植物のひとつである、
ティは熱帯アジアが原産で、アジア・オーストラリア北部・ポリネシア諸島に広く
分布している。サモアでもTi(ティ)と呼ばれているが、ハワイには”T”の発音は
無いのでKi(キ)と呼ぶこともある。La'iとは、lau ki、「Kiの葉」の略語で、
つまりティーリーフのなのだ。緑の葉以外にも、赤やクリーム色、斑入りの葉など
多くの品種があると言う。
ティは平和と繁栄、風と雨の神、Lonoと、フラの神、Laka(Lakakane)に捧げる
神聖な植物なのだ。今日でも、日本での榊の様に、神事でティーリーフを使っている。
泳いだり、船を出したりする時に、ティーリーフを水に投げ入れて、葉が浮かんでいれば
その水に入っても大丈夫、沈んだ時は入ってはいけない、という言い伝え もある。
魔よけの用法のひとつとして、ハワイアンは家の周りにティを植えているが、それ以外
にも普段の生活に、ティは欠かせないものなのだ。
料理をするときには、ティーリーフで包んで蒸し焼き(ラウラウやカルアピッグ)にし、
食べ物を保存する時はティーリーフで包み、食卓にもティーリーフを敷いてテーブル
クロス兼、お皿として使った。
屋根を葺いたり、サンダルにしたり、うちわや子供の「芝生すべり」のソリにもなる。
薬用としても頻繁に用いられている。
葉は熱を取る効用があるといわれているので、熱が出た病人をティーリーフで包んだ
し。最近では、日焼け後の肌のクールダウンに用いる、スキンケア用品にも使われている。
頭痛の時には頭に冷えたティーリーフを巻き、痛みのある患部には熱した石をティーリーフ
で包んであてる。また、ティーリーフを煮出したものを飲むと、リラクゼーション効果があると
言われている。ティは細かい無数の花が並んで咲くが、この花も喘息に効くそうである。
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