





昭和12年(バッキー白片が日本国籍を取得した年)にバッキー白片と
アロハハワイアンズ演奏でディック・ミネのコンビで一世を風びした
戦前の歌謡曲である。
もともとはアメリカ映画の主題歌を「アイルランドの娘」として歌われた。
これもハワイアン調で親しみやすい曲でもある。
1929年 アメリカ映画「恋の走馬灯」Smiling Irish Eyesの主題歌。
アイルランドの田舎を舞台にした部分が牧歌的で、原題と同タイトルの主題歌が
楽しいが、お話は他愛ない。えくぼの可愛い村娘コリーン・ムーアは、炭坑で働く
若者ジェームズ・ホールと恋仲。歌とフィドルの上手いジェームズはコリーンに
"Smiling Irish Eyes"という歌を作って捧げる。途中、地主がジェームズのフィドル
を取り上げたり、コリーンが自分の小豚を取り返そうと小豚レースに出場したりの
ドタバタ場面があり、これが楽しいらしい。ジェームズは地主の援助で音楽を学び
に渡米する。恋人をニューヨークに訪ねたコリーンは、ミュージカル歌手として成功
した恋人が女優相手に"Smiling Irish Eyes"を歌うのを見て、彼はもはや自分では
なく女優を愛していると勘違い。失望してアイルランドに帰るが、ジェームズが追って
来て誤解も解け、めでたしめでたし。日本公開1931年。映画は忘れられたが、
「アイルランドの娘」という日本語の歌になり、今も歌われているのは興味深い。
スポンサーサイト