



インドの楽器で思い出すのは「シタール」であろう。
これほど幻想的な音色は類を見ない。
伝統的なシタールは19弦で、棹は長さが約90cmで約20個の金属製のフレットが
結びつけられている。フレットの上には約7本の金属製の演奏弦が張られており、
左手の指で弦を押さえミンド(チョーキング)という奏法により1フレットにつき4~5度
音をだす。右手につけたミズラブ(金属製の爪)で弦をはじいて演奏する(撥弦楽器)。
フレットの下には約12-16本の共鳴弦が張られている。
共鳴胴は通常ヒョウタン、もしくはユウガオの実(カンピョウの原料)を乾燥させたもので
作られる(カボチャや木製、まれに真鍮製のものも)。また胴体とは別に、棹の上部にも
同サイズかやや小振りの共鳴器が付くが、これなども他の多くの撥弦楽器
(リュート、ウード、ギターなど)とは異なる特徴と言える。
独特のミュートのかかった音色は(第一ヘルムホルツ運動→第二ヘルムホルツ運動)、
ジュワリという骨製(木製)の駒でつくられており、三味線の上駒のサワリと語源が共通
と言われている。
標準的な調弦は六弦を使ったRaga yamanにおいてG D F# A D Dである。
伝統的なインド音楽やインド・ポップスに使用されるが、60年代半ばからは、
ヤードバーズのジミー・ペイジや、ビートルズのジョージ・ハリスン、ローリング・ストーンズ
のブライアン・ジョーンズらが使用したため、欧米のロックファンにもよく知られる楽器になった。
価格は50万~100万円といったところだ。
一度弾いてみたいと思っている。
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