







琵琶は中国語で「pipa」と言う。昔はバチを使って演奏していたたが、
その演奏方法と出る音から‘琵琶’という名前ができたといわれている。
つまり、外側を向いて弾く動作を‘琵’と言い、内側を向いて弾くのを‘琶’と言う。
そういう演奏法で弾く楽器が全て琵琶と呼ばれていたのだ。つまり「琵琶」
は全ての撥弦楽器の総称だったのだ。
紀元前3世紀頃の中国は、<秦>の時代で、始皇帝によって有名な「万里の長城」
が建築されていた。長城を作るために各地から集められた人々は、その仕事の
休憩の間に、元々手で敲く鼓に弦を付けて、弾いていたのだ。これが中国の最古の
琵琶と言われている。後世の人々はこれを<秦琵琶>と呼んだ。
その後、いろいろな形の琵琶が作られるようになり、胴体の部分は円形のと梨形のがある。
また、棹の部分はまっすぐのと曲がっているのもある。弦は、四弦のものが多いようで
あるが、五弦や、ごくまれに三弦の場合もある。このいずれも琵琶と呼ばれていた。
琵琶は果物のビワの形に似ているから、そう呼ばれるという人もいるが、これはあくまでも
俗説であまり信用できないと言う。
更に、4世紀頃になると、インドから今の琵琶に似た楽器が中国に伝わってきた。梨形胴で、
棹が曲がっていて、4弦で、バチで弾く楽器。それからこの楽器だけが琵琶と呼ばれる
ようになったと言う。
中国では、小さい頃からみんななにかひとつ楽器を習っている。シャオ・ロンはもともとピアノ
を習っていたので、実は琵琶を始めたのは遅いほうで、8歳から始めたと言う。13歳で今は
国立北京中央音楽大学となっている学校に入り、中学、高校、大学と学び、卒業後、上海の民族楽団
に入団。北京中央音楽大学には世界のトップ・アーティストが教えに来ていた。
これからは中国から出て、西洋音楽も勉強したら、もっと発展していくかなと思い、日本の東京
芸術大学を目指した。しかし芸大には琵琶の専門の先生はいなく、結局楽理科に入った。楽理科に
入って音楽活動を始めたら、いろいろな人と演奏して、中国にいたらできないことが出来たとも言う。
中国では現代音楽、古典音楽楽団だと民族音楽しかできなかった。
日本に来たらピアノとギターと琵琶といった洋楽器と合奏する機会が多くて。こういった、
洋楽器とのコラボレーションはまだ中国では出来ていない部分なのだ。
琵琶には4本のスチール弦があって、フレットがいっぱいあって….表現の幅がすごく広い。
激しい部分とすごく豊かで優しい部分の両方が表現できて、中国民族楽器の中でいちばん表現力
がある楽器。ソロ楽器にもなるし、伴奏楽器にもなる。
最近ジャズ゙も始めたと言う。
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