













写譜屋とはオーケストラのスコアや、編曲家が書いたスコアから、各楽器のパート譜
を書き出すことを仕事としている人。クラシック音楽の場合、作曲家や編曲家が書く
楽譜は通常「スコア」と呼ばれ、各楽器の楽譜が一緒に並べて書かれているので、
そのままでは演奏する楽譜としては非常に読みにくい。
写譜屋はそれをそれぞれの楽器ごとに、写譜ペンやあるいはコンピュータを使い個別の
楽譜を作成する。最近は、スコアは楽譜ではなくMIDIで編曲され、デジタルデータを渡
されることも多いので、写譜屋はMIDIにも通じていなければならない。
クラシックの作曲家は感性の流れで譜面を一揆に書き上げることが多いため、コンピュータ
を使用するのを嫌う作曲家が多くいる。また作品のスコアは多くの場合、締め切りギリギリ
に出来上がることが多く、写譜屋の人海戦術が必要になるというもの。また写譜屋は仕上げた
楽譜のチェックをするために初演作品などは練習に立会うこともあるのだ。
写譜屋になるのには、楽譜を書く能力はもちろんですが、音楽理論や楽器についての基礎知識
は不可欠。音楽大学の学生が、アルバイトで写譜をやり、そのまま卒業後もプロとして写譜の
仕事を続けるというケースが多いのもこのためである。写譜屋は地味な仕事ですが、プロと
言われる写譜屋の楽譜はコンピュータ楽譜にはない深みと読みやすさがあり、その楽譜は芸術
ともいえるものがある。
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