











岩手県一関市にその店はあった。ジャズ喫茶「BASIE」(ベイシー)だ。
これはもちろん「COUNT BASIE](カウント・ベイシー)から頂いたものだ。
本人から正式な承諾書もある。
その店主「菅原正二」さんの音に対するこだわりはかなりのものだ。
JBLのスピーカーや他のオーディオ機器と苦闘して日本のみならず世界
から注目される音を作り上げて頑張っている。
なにしろ2006年創立60周年を迎えた翌日とうとうそのJBL社長以下
ご一行も訪問して感謝状なるものも頂いている。。
レンガ造りの蔵を利用したジャズ喫茶。全国のジャズファンが訪れるほか、
一流ジャズプレイヤーの生演奏ライブも聞かれるのだ。
作家の五木寛之さんもベイシーがお気に入りの場所だ。
永六輔さんがぶらりと来ることもある。たまたま渡辺貞夫さんのライヴの晩だった。
「では、ぼくが前座をやります」と言ってライヴの前に永さんのトークショーが
はじまり、お客さんは大喜びだったと言う。
その渡辺貞夫さんも年に一度、ベイシーでライヴをやる。ホールや大きなジャズクラブ
以外でナベサダさんのライヴが聴けるのはここだけなので、全国からファンがやってくる。
しかも、その演奏がこういうところじゃないと聴けないような熱い演奏なのだ。
実力人気ともに今一番のケイコ・リーも毎年、ライヴをやる。去年はここで
ライヴ・レコーディングまでやって、それがなんとジャズ専門誌スイング・
ジャーナルの「ジャズ大賞」の栄誉に輝いた。
残念ながら、ニューヨークからいつも年末にやってきていたエルヴィン・ジョーンズ
が天国に旅立ってしまったので、恒例の年越しライヴは行なわれなくなった。
エルヴィンはここにマッコイ・タイナーとウィントン・マルサリスを連れてきた
こともあった。 また彼は「サウンド オブ ジャズ」などのエッセーも書いている。
その他に『ジャズ喫茶ベイシーの選択:ぼくとジムランの酒とバラの日々』
(講談社+α文庫)も書いている。
また他の趣味として写真もプロ並の腕前と言うから益々オーナーのマルチ才能ぶりが
ひとつ加わった感じである。
ニックネームは「SWIFTY](スイフティ)・・・すばやいと言う意味だと言う。
こんな店に一度行って見たいものだ。
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